少年団エピソード…その魅力に迫る!
加藤俊二
目次●はじめに… 少年団は地域の子どもの"居場所"、"成長の場"
私たち『あいち少年少女センター』は、1973年11月の結成以来、地域に根ざした異年齢の子どもの仲間づくりに取り組み、少年団として発展させてきました。
少年団では大人がお膳立てした活動ではなく、子どもたちの自治活動を大切にして、あそびなどの活動を行ってきました。さらに指導員として青年たちが子どもたちを援助し、大人たちが支えることを通して、【子ども-青年-大人】の間の異年齢のきずなを育ててきました。
あこがれの存在となる頼れる年上の仲間、思いやりをもつことが必要な年下の仲間、多様な仲間たちと自由で主体的な活動に取り組むことで、子どもたちや青年たちは、自らを成長させてきました。少年団は、子どもたち、青年たちにとってかけがえのない「居場所」であり、「成長の場」となっています。
現代では、地域の子ども、青年、大人のつながりがますます乏しくなっています。子どもたちは受験体制に追い立てられ、青年や大人たちは日々の生活や長時間過密労働で余裕がなく、仲間たちとの自由で自主的な活動をする機会が奪われています。いじめやひきこもりなど未来への希望がもてない人たちもいます。子どもと青年の成長にとって、あそびとなかまを育てるわたしたちの活動が、ますます重要になっています。
そこで今回、1980年代から今日までの少年少女センターが作り上げてきたいろいろな少年団の取り組みの事例を「少年団エピソード――少年団の魅力に迫る」として編集しました。時代や子どもや大人のおかれている状況を超えて今でも私たちが学ぶことが沢山あることをこれらの事例は教えています。ぜひ眼を通してみてください。
目次を見ながら、どの事例からでもお読みください。
目次
PARTⅠ 少年団いきいきエピソード
エピソード1 元気な秘訣
エピソード2 子ども・青年・大人から聞いてみました! 「あなたにとって少年団とは」
エピソード3 “リターンマッチができるところ”・・・C少年団の子どもたち
エピソード4 フェニックス少年団の「大きい子会」活動
エピソード5 どんなことをやっているの?――少年団活動、取り組み
PARTⅡ 少年団で育つ子どもたちの姿
エピソード6 母親の語り「我が家の次男坊の成長」
エピソード7 暁子(高校1年生)の語り「無気力人間だった私に新しい気持ちをおこしてくれたもの」New!
エピソード8 自分たちの時代をつくり上げる仕事―“私と十代のつどい”… 橋本さんたちの意思
エピソード9 “山のつどい”でのあやか(高校1年)の“語り”
エピソード10 山本君(中学3年)の語り……山のつどいでの感動
PARTⅢ 子どもが育つ地域
エピソード11 地域の子育てNPOをはじめ諸団体との連携
エピソード12 子どもたちは地域の中でこうやって育っている。
エピソード13 地域で子どもが育つには、こうした地域政策をみんなの力で生み出していくことが大切である。
エピソード14 ゆうき少年団団員募集中!